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「お母さん、ごはんをありがとう」──10歳の少女が遺言を書いた日
~終活は"生きる力"にもなるという話~
【はじめに】
ある10歳の少女が、死を意識して「遺言」を書いた。
その言葉は、あまりにもまっすぐで、切なくて、でもとても温かいものでした。
「お母さん、おいしいごはんをありがとう」
――彼女は、まだランドセルを背負う年齢で、小児がんの一種「ユーイング肉腫」と診断されました。発症は年間わずか50例という難病。
このエピソードは、2024年6月に亡くなった大野寿子さん(Make-A-Wish Japan初代事務局長)の活動を描いたノンフィクション『かなえびと』から紹介されたものです。
今回は、40代で80代の親をもつ私たち世代が、どんなことを感じ、どんなふうに「生」と「死」に向き合うかをテーマに、この話題を取り上げたいと思います。
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【10歳の少女が遺言を書いた意味】
命が脅かされる状況で、人は何を想い、何を残そうとするのか。
彼女の遺言は、財産でも指示でもなく、「感謝の気持ち」でした。
〈お母さん、おいしいごはんをありがとう〉
〈(飼い犬の)レオを大事に育ててください〉
〈お年玉の5万円はおかしのたなにあります〉
それはまさに、10歳の等身大の終活だったのだと思います。
そしてその姿は、「死」とは「人生の終わり」ではなく、「いまを大切に生きるための視点」だということを、静かに教えてくれているようです。
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【40代こそ、親と向き合うタイミング】
80代の親を持つ私たち世代は、日々の忙しさの中で「終活」や「介護」「相続」など、つい後回しにしてしまいがちです。
しかし、「いつか」ではなく「いま」こそが、その話をするタイミングなのかもしれません。
・親に感謝の気持ちを伝える
・親の想いや希望を聴いてみる
・もしものときの準備について、一緒に考えてみる
こうしたひとつひとつの対話が、親子の時間をより深いものにし、いざというときの心の支えになります。
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【司法書士として伝えたいこと】
「遺言」と聞くと、堅苦しくて法的なイメージがあるかもしれませんが、
本来の遺言とは、「想いを伝えるもの」。
お金や不動産の分け方以上に、「家族への感謝」や「人生のしめくくり」を、自分の言葉で残す大切な手段です。
私は、終活支援や遺言作成のご相談を受けるたび、
その人の人生と家族への想いに触れるたびに、
「遺言とは、未来に向けたラブレター」だと感じています。
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【まとめ】
10歳の少女が書いた遺言は、短くても強く、そして温かいものでした。
それは、誰にでも訪れる「その日」に向けて、どう生きるかを考えるきっかけにもなります。
80代の親と過ごす40代。
いま、この瞬間を大切に。
「ありがとう」を伝え合える時間を、意識してつくっていきませんか?
――
司法書士しげもり法務事務所
繁森 一徳
(大阪市/終活・相続サポート)