大阪の遺言書作成|司法書士ゆいごんのしげもり

電話番号電話番号
メールで遺言書作成のご相談メールで遺言書作成のご相談
LINEで遺言書作成のご相談
トップ当事務所の強み料金事務所案内アクセスよくあるご質問遺言書作成事例お客様の声
大阪の遺言書作成専門の司法書士大阪の遺言書作成専門の司法書士
トップ当事務所の強み事務所案内アクセス
料金よくあるご質問遺言書作成事例お客様の声

遺言書のお話

2025年06月05日

「なんでお前だけ5,000万円も!?」遺言をめぐる兄弟の争いから考える“争族”の真実とその対策  

大阪の遺言書作成サポート司法書士ゆいごんのしげもり

※炙りメンマに半熟卵

「なんでお前だけ5,000万円も!?」遺言をめぐる兄弟の争いから考える“争族”の真実とその対策  



【はじめに:遺言書が火種になることも】  

こんにちは。大阪市で司法書士をしております、しげもり法務事務所の繁森一徳です。  



今回ご紹介するのは、あるご兄弟の遺産相続をめぐるトラブル事例です。  

遺言書を作っていれば安心…と思われる方も多いかもしれませんが、現実には「遺言書があるからこそ」揉めてしまうケースも少なくありません。



特に、「きょうだい間の格差」「親の想いが伝わっていない」「相続財産の種類の偏り」などが重なると、たちまち“争族”に発展してしまいます。  

本記事では、事例を通して相続にまつわる現実と、司法書士の視点から見た予防策を5,000字のボリュームで詳しく解説していきます。



【事例紹介:長男の怒り、次男の主張】  

——父の遺言書が、兄弟の仲を壊した——  



■登場人物(仮名)  

・長男:タカシさん(55歳)  

・次男:ケンジさん(50歳)  



お父様が亡くなられたあと、遺言書が見つかりました。相続人はこの兄弟2人のみ。  

内容は次の通りです。



>「長男タカシには自宅を、次男ケンジには預貯金5,000万円を相続させる」



これを見た長男タカシさんは怒りをあらわにしました。  



「なんでお前だけが5,000万円も相続するんだ!」  



タカシさんにとって、自宅は価値があっても現金化しにくく、固定資産税や維持費もかかる“重荷”です。一方のケンジさんは、現金5,000万円。まさに“即金”で手に入る資産でした。  



この一見「不公平」にも思える遺言が、兄弟間の溝を深めていったのです。



【兄弟の事情と、それぞれの主張】  



長男タカシさんは、地方で工場を経営する中小企業の社長。従業員の給与、設備投資など、日々の経営に奔走しており、決して裕福ではないものの、安定した収入はあります。  



一方、次男ケンジさんは、かつて東京でITベンチャーを経営していたものの失敗。現在はアルバイト生活で借金も残っており、経済的にはかなり厳しい状況にあります。  



ケンジさんはこう主張します。  

「僕には借金があることを、父は知っていた。だからこそ助けるつもりで、この遺言にしてくれたんだ」  



しかしタカシさんは譲りません。  

「それはあくまでお前の都合だ。父の遺産は、兄弟で平等に分けるべきだ。自宅なんて売れなければただの負担だぞ!」  



このように、**“想い”と“現実”がぶつかり合うとき、相続は泥沼化する**のです。



【専門解説:遺留分と遺留分侵害額請求とは】  



このようなケースで注目されるのが、「遺留分」の制度です。  



■遺留分とは?  

相続人に最低限保証される財産の割合です。民法では、  

- 子ども(今回の兄弟)は、法定相続分の2分の1  

- 両親は法定相続分の3分の1  



が、それぞれ「遺留分」として認められています。  



■遺留分侵害額請求とは?  

遺言などによって、自分の遺留分が著しく少なくなったときに、他の相続人に対してその不足分を「金銭で請求」できる制度です。  



今回のように、長男が「自宅のみ(評価3,000万円)」、次男が「現金5,000万円」を受け取るような場合、遺産全体が8,000万円だとすれば、長男にも本来4,000万円分の権利があります。



差額1,000万円分を、遺留分侵害額として請求できる可能性があるのです。



※注意点:この請求は「相続開始を知ってから1年以内」に行使しないと時効により失効します。



【なぜ相続は“争族”になるのか?】  



相続トラブルの多くは、実は「財産の多寡」よりも「感情のもつれ」に起因しています。



✔ 自分だけ損していると感じる不公平感  

✔ 親の想いが理解されず、勝手に解釈される  

✔ 家族間の溝が、相続をきっかけに表面化する  



さらに、不動産の扱い方や、現金との“分けにくさ”も争いの火種になります。  

たとえば、自宅を相続してもすぐに現金化できず、維持費もかかるとなると、「実質的に損」と感じることもあるのです。



【司法書士の視点:相続争いを防ぐ3つの具体策】  



では、どうすればこのような「争族」を防げるのでしょうか?  

司法書士の立場から、具体的な対策を3つご紹介します。



### 1. 遺言書だけでなく、「想いを言葉で伝える」  

どんなに法的に有効な遺言書であっても、それが「なぜそうしたのか」まで伝わらなければ、誤解を招きます。  

遺言書の内容について、元気なうちに家族へ説明しておくことは、トラブルを大きく減らす効果があります。



### 2. 不動産と現金の「価値の差」に配慮した設計  

不動産は評価が難しく、流動性もありません。できれば、複数の相続人がいる場合は、現金比率を高めることがスムーズな相続に繋がります。  

不動産を誰かが取得する場合は、他の相続人への「代償金」も視野に入れましょう。



### 3. 第三者(司法書士・弁護士)による事前相談  

家族だけで話すと、かえって感情的になることも。  

専門家を交えることで、冷静な判断と公平な助言が受けられます。  

特に「遺留分に配慮した遺言書」や「民事信託」の設計など、制度を活用した提案も可能です。



【まとめ:相続は、亡くなった後では遅い】  



今回の事例は、決して特別な話ではありません。  

むしろ、多くのご家庭で起こり得る“相続あるある”です。  

家族関係が良好なうちにこそ、備えておくべき課題です。



☑ 自分の想いが伝わる形での遺言書作成  

☑ 財産の性質に応じた公平な分配  

☑ 専門家の力を借りた円満な準備  



こうした一つひとつの積み重ねが、「争わない相続」を実現します。



しげもり法務事務所では、高齢者の方やそのご家族に安心して相談していただけるよう、温かく、誠実なサポートを心がけております。  

「まだ早い」と思っている今こそが、実は最適なタイミングかもしれません。



ぜひ一度、お気軽にご相談ください。



———  

大阪市の司法書士しげもり法務事務所  

【相続・遺言・終活のご相談窓口】  

https://shigemori-office.com/  

「やさしいけれど確かな法務」をモットーに、あなたの大切なご家族の未来を守ります。


遺言書作成のメリット遺言書作成のメリット
遺言書で守れるもの遺言書で守れるもの
遺言書の種類と選び方遺言書の種類と選び方
遺言の執行遺言の執行
遺言の撤回・変更遺言の撤回・変更
自筆証書遺言書保管制度自筆証書遺言書保管制度
おひとり様の遺言書おひとり様の遺言書
子供がいない夫婦の遺言書子供がいない夫婦の遺言書
デジタル遺品とはデジタル遺品とは
ペット遺言ペット遺言
遺言書のお話し遺言書のお話し


ゆいごんのしげもり公式LINEアカウントゆいごんのしげもり公式LINEアカウント

YouTubeしげもりチャンネルYouTubeしげもりチャンネル

初めての遺言書作成ガイド

 子供がいない夫婦のための遺言書作成ガイド

おひとり様のための遺言書作成ガイド

 ペットのための遺言書作成ガイド
大阪で遺言書作成の無料相談