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遺言書のお話

2025年06月10日

AIが相続税調査を選ぶ時代へ――2025年7月開始の「AI税務調査」で何が変わるのか   ~高齢者とその家族が知っておくべき相続の新常識~

大阪の遺言書作成サポート司法書士ゆいごんのしげもり

※極太葱まみれ

AIが相続税調査を選ぶ時代へ――2025年7月開始の「AI税務調査」で何が変わるのか  

~高齢者とその家族が知っておくべき相続の新常識~




【はじめに】  

2025年7月、相続税の分野において大きな変化が始まります。  

それが「AIによる相続税調査の導入」です。  



これまでは、税務署のベテラン職員が経験と勘を頼りに「この申告は調査すべきかどうか」を判断していました。  

ところが今後は、人工知能(AI)が全国の相続税申告書を分析し、「調査の必要性が高い」と判断したものを機械的に選別するという、まさに“人から機械へ”の大きな転換点を迎えます。



この制度が導入される背景、調査の対象となる可能性が高いケース、そして、高齢者やそのご家族が備えるべきことについて、司法書士としての視点から丁寧に解説します。  

相続に関心のある方、今後の準備を考えている方にとって、きっと役立つ情報になるはずです。



【相続税はもはや一部の富裕層だけの話ではない】  

相続税と聞くと、かつては「うちには関係ない話」と考える方も少なくありませんでした。  

しかし現在、日本では年間130万人ほどの方が亡くなる中、そのうち約16万人――つまり1割以上が相続税の課税対象となっています。



その背景には、相続税の基礎控除額が「3,000万円+法定相続人×600万円」と、決して高くない設定になっていることがあります。  

たとえば、両親と子2人の一般的な家庭であっても、持ち家(土地付き)や預貯金、生命保険金が合計5,000万円を超えれば、相続税の申告義務が生じる可能性があります。



また、生前にしっかりと対策しておかないと、思わぬ「申告漏れ」や「評価ミス」で課税対象となることも少なくありません。



【税務署の人手不足とAI導入の背景】  

このように、相続税の申告件数が年々増える一方で、税務署の人手は限られており、すべての申告を詳細に確認するのは困難な状況です。



特に相続税の場合は「一度きりの申告」が基本です。  

法人税や所得税のように、毎年申告があるわけではないため、一度見落とせば、調査のチャンス自体が失われるリスクがあります。



これまでは、税務署職員の経験に基づいて「怪しい申告」をピックアップしていましたが、件数が増える今、その方法では限界があると国税庁も認識しています。



その解決策として導入されるのが「AIによるリスク評価と調査の選別」です。  



【AI税務調査の仕組みとは?】  

AI税務調査とは、全国の税務署が受け取った相続税申告書のデータを、国税庁に集約し、AIが申告者および被相続人の情報と過去の税務履歴などをもとに「税務リスクスコア」を算出する仕組みです。



このリスクスコアは、0~1の範囲で、小数点以下2桁(0.01単位)まで算出され、リスクが高いと判断された申告については、税務署が「調査に進むかどうか」を判断する材料になります。



つまり、これまでのように「申告したから終わり」ではなく、  

申告後もAIの目が継続的に監視している状況が生まれるのです。



【調査対象になりやすい特徴とは?】  

AIが「調査の優先度が高い」と判断する典型的な申告の特徴として、以下のようなものが挙げられます:



- 過去に所得税や相続税の申告で不正(脱税など)があった  

- 財産債務調書や国外財産調書を提出している  

- 海外送金の履歴があるにもかかわらず、国外財産調書を提出していない  



これらの要素は、税務上のリスクが高いとされ、AIによって「要注意」と分類される可能性が高くなります。



また、国外資産については、国際的な情報交換制度の整っていない国にある資産は調査が難しく、その分、日本の税務署としても慎重に監視する傾向があります。



【高齢者とそのご家族が備えるべきポイント】  

では、実際に私たちはこの新たな調査体制にどう備えるべきなのでしょうか。



1. **財産の“棚卸し”を正確に行うこと**  

高齢者の方は、自分の財産について「どこに何があるのか」「名義はどうなっているか」など、明確に把握していないケースも多くあります。  

特に株式、不動産、生命保険、タンス預金、未登記不動産などは要注意です。



2. **家族と情報を共有しておくこと**  

「亡くなってから慌てて通帳を探す」「何の保険に入っていたかわからない」  

――これは非常によくあるパターンです。  

できれば生前から、ご家族と一緒に財産一覧表を作っておくと安心です。



3. **正確な評価と記録を残しておくこと**  

不動産の評価や贈与の履歴など、あとから説明が必要になるケースに備えて、根拠となる資料や評価証明書、契約書類をしっかり保管しておきましょう。



4. **専門家と連携して、相続対策を早めに行うこと**  

司法書士、税理士、弁護士などの専門家に相談することで、「見えない落とし穴」や「申告漏れリスク」を未然に防ぐことができます。



【司法書士としての視点】  

私自身、大阪市で相続・高齢者支援を専門に活動してきた中で、  

多くの方々が「こんなに大変だとは思わなかった」と口をそろえておっしゃいます。



とりわけ、高齢の方がご自身の財産を正確に把握しきれず、  

ご家族がその整理に苦労されるケースが少なくありません。



これからは、AIが形式上の不備や不自然な数字の動きまで見逃さない時代になります。  

だからこそ、相続に関しては「正確な記録」と「早めの対策」が一層重要になります。



私たち司法書士ができることは、単なる書類作成や登記業務だけではありません。  

高齢者の方と一緒に財産や意思の整理を行い、その方らしい終活と相続の形を見つけるお手伝いをすることです。



【まとめ】  

2025年7月から始まるAIによる相続税調査は、まさに新しい時代の幕開けです。  

「自分には関係ない」と思っていても、いざ相続が発生すれば、誰もが直面し得る問題です。



この新制度の導入によって、申告後も「監視の目」が継続する時代に突入します。  

申告内容が正しくても、説明不足や記録の不備があれば、調査対象になる可能性もゼロではありません。



だからこそ、「元気なうちに」「家族と一緒に」「専門家と連携して」相続の準備を進めていくことが、これからの時代にふさわしい“安心のカタチ”なのではないでしょうか。



今後も私は、やさしく丁寧に、わかりやすく相続と終活をサポートし、高齢者とそのご家族が安心して未来を迎えられるよう、地域に根ざした法務支援を続けてまいります。



———  

司法書士しげもり法務事務所  

代表 司法書士 繁森 一徳(しげもり かずのり)  

大阪市天王寺区/相続・高齢者支援/登記・終活サポート  


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