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【海外在住の日本人と遺言書・相続対策:カナダ(BC州)で「安心して家族を守る」ための5つの準備とは】
はじめまして。司法書士の繁森一徳です。
私は大阪で「司法書士しげもり法務事務所」を開業し、これまで多くのご高齢者やそのご家族の「相続・遺言書作成」「終活の相談」に携わってきました。
最近では、海外(特にカナダ)にお住まいの方からも、
「日本の親の相続手続きが心配」
「カナダでの遺言書って、日本のとどう違うの?」
といったお問い合わせが増えてきています。
そんな中、カナダ・バンクーバーの日本語対応弁護士である楠原ライアン(Ryan Kusuhara)先生のインタビュー記事が大変参考になりました。
この記事では、海外に暮らす日本人の方、そして日本に高齢の親御さんを持つ40〜50代の皆さんへ向けて、
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### ✅ カナダBC州の相続制度の特徴
✅ 遺言書作成の具体的なステップ
✅ 日本との違いと注意点
✅ 家族の「もしも」に備える5つの書類
✅ 日本在住の司法書士としてお伝えしたいアドバイス
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これらをわかりやすく解説しながら、「海外にいても家族を守るためにできること」をご紹介していきます。
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## 1.海外と日本でここまで違う?相続と遺言書の制度
まず知っておきたいのが、「カナダの相続制度は日本とかなり違う」という点です。
たとえば、日本では亡くなった後に相続税がかかり、資産の金額に応じて最高55%もの税率が適用されることもあります。
一方、**カナダ(BC州)には相続税が存在しません。**
代わりに必要なのが「プロベート(Probate)」と呼ばれる裁判所での手続き。
これにより、遺産分配が公的に認められるのですが、資産の約1.4%程度の手数料(プロベートフィー)が発生します。
例えば、200万ドル(約2億円)の不動産がある場合、約2万8,000ドル(約300万円)の手数料が必要になります。
日本と比べて柔軟な制度である反面、「遺言書がないと手続きが煩雑」かつ「英語による理解が必要」など、移住者にとってのハードルも高くなります。
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## 2.カナダBC州での遺言書作成の基本ステップ
楠原弁護士の解説によれば、遺言書作成は以下の流れで進められます。
1. 相談 → 希望する内容の整理(※日本の資産も対象に含められる)
2. 質問票の記入 → 弁護士側で形式に沿ってドラフト作成
3. 内容確認・修正 → 法的チェック
4. 原本・電子コピーの作成 → 署名立会い(Witness)も対応可能
基本料金はシンプルなケースで **$500〜(カナダドル)**。
内容が複雑な場合(事業や不公平な配分、家族関係に配慮が必要な場合など)は、追加費用が発生することもあります。
日本と同様、「元気なうちに作っておく」のがベストです。
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## 3.“もしも”に備えるための重要書類5選
ここで、カナダで暮らす方が「自分の身に何かあったとき、家族に迷惑をかけない」ために、準備しておきたい書類を5つ紹介します。
### ① 遺言書(Will)
言わずと知れた最重要書類。
遺産の分け方、誰に何を渡すか、どんな想いを託すかを明記します。
日本との違いとして、「書き方が自由」「証人(Witness)が必要」「家庭裁判所の関与がない」などがあり、形式面でも注意が必要です。
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### ② Power of Attorney(代理権委任状)
本人が病気や認知症などで判断能力を失った場合に備え、「誰が財産管理を代行できるか」を定める書類。
日本でいう「任意後見契約」に近いものです。
これがないと、親族が銀行口座の管理や不動産売却ができず、裁判所の許可が必要になり、大きな時間と費用のロスが生まれます。
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### ③ Representation Agreement(医療・介護の意思決定代理権)
医療・介護に関する意思決定を、誰に委ねるかを明記する書類です。
たとえば、「延命治療をするか・しないか」「どの介護施設を選ぶか」といった判断を信頼できる人に任せておくことができます。
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### ④ Alter Ego Trust(オルター・エゴ・トラスト)
65歳以上であれば、資産を「生前信託」に移すことで、亡くなった後にプロベートを回避し、スムーズな資産移転が可能になります。
もちろん、信託設定費用はそれなりにかかりますが、200万ドル級の資産を持つ方にとっては、28,000ドルのプロベート費用を回避できる可能性があるため、費用対効果は高いといえます。
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### ⑤ 日本の遺言書(補足)
カナダと日本の両方に資産がある方は、それぞれの法制度に則った遺言書を準備することが望ましいです。
※日本の不動産や預貯金がある場合、日本の方式に従った遺言書も必要です。
司法書士としては、日本国内の遺言書は「公正証書遺言」をおすすめしています。
原本が公証役場に保管され、相続時のトラブル防止にもつながります。
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## 4.家族への最大の思いやりは「早めの準備」
多くの方が、遺言書について「まだ元気だから大丈夫」「何となく先延ばしにしてしまう」と感じているのが現実です。
しかし、実際に遺言書がないまま亡くなられたケースでは…
- 相続手続きに1年以上かかる
- 家族が財産管理に手を出せない
- 感情的な争いに発展する
といった問題が起こりがちです。
それは、日本でもカナダでも同じです。
遺言書の作成や信託の設計には、専門家の助けが必要です。
でも一度きちんと整えておけば、ご自身も家族もずっと安心できます。
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## 5.まとめ:海外にいても、家族を想う準備はできる
カナダ・バンクーバーの楠原ライアン弁護士のインタビューを通じて、改めて感じたのは、「日本とカナダの相続制度の違い」と「早めの備えの大切さ」です。
そして、日本国内で相続や遺言の相談をお考えの方は、ぜひお近くの司法書士にもご相談ください。
私自身、相続や高齢者支援を専門とし、「わかりやすく丁寧に」「ご家族の安心につながる」サポートを心がけています。
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### ???? ご相談をお考えの方へ
- 「日本の実家の登記や相続手続きはどうするの?」
- 「両親が高齢だけど、まだ何も準備していない」
- 「カナダと日本、両方に財産があるけど、どう分けたらいい?」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
メールやZoomなど、オンラインでのご相談も対応しております。
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司法書士しげもり法務事務所
代表司法書士 繁森 一徳(しげもり かずのり)
大阪市天王寺区|相続・遺言・高齢者支援専門
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※本記事は、LifeVancouver様の記事「カナダで遺言書作成・遺産相続。バンクーバーの楠原ライアン弁護士へインタビュー」を参考に構成しています。ご興味のある方は、元記事もぜひご一読ください。