ペット遺言とは?大切な家族を守るためにできること
犬や猫、小鳥などのペットは、家族同然の大切な存在 です。
しかし、ペットには相続権がなく、財産を直接受け取ることはできません。
そのため、何も準備をしないと、飼い主が亡くなった後に
ペットが適切に世話をしてもらえず、最悪の場合、行き場を失ってしまうことも…。
こうした事態を防ぐために、「ペット遺言」 を作成することで、
ペットが安心して暮らせる環境を整えることができます。
ペット遺言とは、飼い主が亡くなった後にペットの世話をしてくれる人を指定し、
必要な費用を残すための遺言書 です。
通常の遺言書では、財産を相続人に分けることができますが、ペットは
法律上「物」として扱われるため、ペット自身が財産を受け取ることはできません。
そのため、「誰にペットの世話を託すか」「世話にかかる費用をどうするか」を
明確にしておくことが重要です。
ペット遺言を作成することで、
信頼できる人にペットの世話をお願いすることができます。
遺言書がないと…
ペット遺言があれば…
【 ポイント 】
ペットの世話には、エサ代・医療費・トリミング代・生活用品費など、長期的な費用が
かかります。そのため、ペットの引き取りをお願いする人に、遺言で財産を遺贈し、
費用を負担してもらえるようにするのが理想的です。
遺言書がないと…
ペット遺言があれば…
「○○さんに100万円を遺贈する。その財産をペットの世話に充てることを希望する」
と記載すれば、安心して引き取ってもらえる!
【 ポイント 】
【 例文 】
「私の飼い犬○○(チワワ・メス・8歳)を、○○(住所:○○、氏名:○○)に託す。
引き取り後の飼育費用として、○○に200万円を遺贈する。」
遺言書で指定するだけではなく、事前に引き受ける人の同意を取っておくことが
大切です。突然、遺言書で「ペットを引き取るように」と書かれていても、
準備ができていなければ対応できない可能性があります。
ペットの飼育にかかる費用を見積もり、過不足のない金額を設定しましょう。
過剰な額を設定すると、ほかの相続人とトラブルになる可能性もあるため、
慎重に決めることが大切です。
ペット遺言も通常の遺言書と同じく、法的に有効な形で作成する必要があります。
「公正証書遺言」にしておくと、確実にペットの将来を守ることができます。
ペット遺言は、通常の遺言よりも工夫が必要です。
特に、法的に有効な内容にするためには、専門家のアドバイスを受けるのが安心です!