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【2026年版】デジタル公正証書遺言は本当に便利?
~80代の親を持つ40代が知っておきたい「争続」時代の現実~
近年、「争続」という言葉を耳にする機会が増えました。
かつて相続トラブルは「資産家の話」と思われがちでしたが、今やごく一般的な家庭でも起こり得る問題です。最高裁の司法統計でも、遺産分割調停の件数は高止まりを続けています。
特に、80代の親を持つ40代の方にとっては、決して他人事ではありません。
「そろそろ遺言を…」
そう思っていても、なかなか一歩が踏み出せないご家庭は多いのが現実です。
■これまでの“高い壁”――公証役場へ行けない問題
公正証書遺言は、争続を防ぐ最も有効な方法の一つです。
形式不備の心配がなく、証拠力も極めて高い。
しかし問題は「作りに行くこと」でした。
・要介護で外出が難しい
・施設入所中で平日移動が制限される
・公証役場まで遠い
・出張依頼は費用がかさむ
「必要なのは分かっている。でも現実的ではない」
そんな声を、私はこれまで何度もお聞きしてきました。
■2025年本格始動「デジタル完結型」公正証書遺言
こうした課題を解消するため、本格運用が始まったのが「デジタル公正証書遺言」です。
・資料は電子提出
・事前協議はメール対応
・当日はウェブ会議で公証人と面談
・原本はクラウド保管
一見すると「ずいぶん楽になった」と感じられるかもしれません。
しかし、ここに大きな誤解があります。
■実は“対面より厳しい”理由
オンラインだから簡単になる――
実務は、そうではありません。
非対面だからこそ、公証人は「自由意思の確認」をより厳格に行います。
・カメラで部屋を360度確認
・第三者がいないかのチェック
・医師の診断書を求められる場合も
・財産配分の理由を詳細に説明
・証人は同席が原則
つまり、「争われないため」のハードルが上がっているのです。
後から
「本当に本人の意思だったのか」
と争われないように。
ここが最大のポイントです。
■80代の親を持つ40代が考えるべきこと
今の40代は、親世代よりも家族関係が複雑です。
・再婚
・未婚の兄弟
・疎遠な親族
・不動産しか資産がないケース
デジタル遺言は“近道”ではありません。
しかし「物理的な壁」を越えられるという意味で、大きな武器になります。
大切なのは、
①意思能力が十分なうちに動くこと
②家族の前でなく、落ち着いた環境で意思を整理すること
③専門家を通して事前に適用可否を確認すること
です。
■利便性と厳格性、その両立が令和の相続対策
私は17回目で司法書士試験に合格しました。
「遠回りに見えても、確実な道を選ぶこと」が結果的に最短になると実感しています。
遺言も同じです。
簡単さよりも、確実さ。
スピードよりも、後の安心。
デジタル化は歓迎すべき流れですが、「使い方」を誤れば意味がありません。
80代の親を持つ今こそ、
「まだ大丈夫」ではなく「今だからできる準備」を。
争続を防ぐのは、制度ではなく“準備の質”です。
大阪で相続・遺言のご相談をお考えの方は、どうぞお気軽にお声かけください。
ご家族が安心できる形を、一緒に丁寧に整えていきましょう。