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遺言書のお話

2026年04月11日

民法改正2025 遺言書がスマホで作成可能に!80代の親を持つあなたが今すぐ知るべきこと

大阪の遺言書作成サポート司法書士ゆいごんのしげもり

はじめに:遺言書作成の「高齢者ハードル」がついに解消へ

「親に遺言書を書いてもらいたいけど、高齢で字を書くのが大変そう…」

相続遺言専門の司法書士として15年以上実務に携わる中で、40代のお子さん世代から最も多く寄せられる相談のひとつが、この悩みです。

2025年、ついに民法改正案が閣議決定され、これまで「全文手書き」が義務づけられていた自筆証書遺言が、スマホやパソコンでも作成できるようになる見通しとなりました。

本記事では、相続遺言の専門家として、今回の法改正が80代の親を持つ40代の皆さんにどんな影響をもたらすのか、そして今からできる準備について詳しく解説します。


これまでの自筆証書遺言:「全文手書き」が絶対条件だった

自筆証書遺言とは?

自筆証書遺言とは、遺言者自身が全文・日付・氏名を自書し、押印して作成する遺言書のことです(民法968条)。

公正証書遺言と異なり、公証役場に行く必要がなく、費用もかからないため、手軽に作成できるのがメリットです。

なぜ「手書き」が問題だったのか?

しかし、高齢の方にとって、全文を手書きすることは想像以上に負担が大きいものです。

実際に現場で目にする課題
・手の震えで文字が書けない
・視力の低下で細かい字が見えづらい
・長文を書く体力・集中力がない
・認知機能の低下により、途中で内容を忘れてしまう

こうした理由から、「遺言書を残したい」という想いがあっても、物理的に書けずに諦めてしまう方が後を絶ちませんでした。


民法改正で何が変わる?スマホ・PC対応の詳細

改正の核心:本文がデジタル作成可能に

今回の民法改正により、遺言書の本文部分がスマートフォンやパソコンで作成できるようになります。

これは、高齢者の身体的負担を大幅に軽減し、より多くの方が遺言書を残せる環境を整えるための大きな一歩です。

デジタル化で期待される効果

作成のハードルが下がる
タイピングやフリック入力ができれば、長文でも比較的スムーズに作成可能。

修正が容易
手書きの場合、一度書き損じると全文書き直しが必要でしたが、デジタルなら修正も簡単。

読みやすさの向上
手書きの達筆・悪筆による判読困難が解消され、相続人が内容を正確に理解できる。


注意!デジタル化しても「無効」になるケースとは

法的要件は変わらない

ここで重要なのは、デジタル化は「作成手段」が変わるだけで、遺言書の法的要件そのものが緩和されるわけではないという点です。

引き続き必要な要件
・日付の明記(「吉日」などは無効)
・遺言者本人の署名
・押印(認印でも可、実印推奨)
・遺言能力(正常な判断能力)の存在

よくある「無効パターン」

実務上、以下のような理由で遺言書が無効になるケースが多発しています。

・日付が「令和○年○月」のみで日が書かれていない
・複数人で共同作成してしまった
・訂正方法が不適切(二重線+押印が必要)
・本人以外が代筆した

デジタル化されても、こうしたミスで無効になるリスクは残ります。


「誰が作成したのか」真正性の証明が重要に

デジタル遺言の新たな課題

スマホやPCで作成できるようになると、逆に「本当に本人が作ったのか?」という疑念が生じやすくなります。

手書きであれば筆跡鑑定である程度の真正性が証明できましたが、デジタルの場合はその判断が難しくなります。

専門家の関与がより重要に

こうした背景から、今後は遺言書作成時に専門家(司法書士・弁護士)が関与し、その過程を記録・証明する必要性が高まると考えられます。


公証役場に行けない方には「電子公正証書のリモート方式」も選択肢に

2025年10月スタートの新制度

もうひとつ、注目すべき制度改正があります。それが「電子公正証書のリモート方式」です。

従来、公正証書遺言を作成するには、遺言者と証人が公証役場に直接出向く必要がありました。しかし、2025年10月からは、自宅にいながらオンラインで公正証書遺言を作成できるようになりました。

リモート方式のメリット

外出困難な高齢者でも作成可能
入院中、施設入所中、足腰が弱い方でも自宅から手続き可能。

公証人が関与するため法的信頼性が高い
自筆証書遺言より確実で、後の紛争リスクが低い。

遺言書の保管・検認不要
公証役場で原本が保管され、相続発生時の検認手続きも不要。


80代の親を持つ40代のあなたが「今」やるべきこと

ステップ1:家族で「もしもの時」について話し合う

遺言書の話題は、なかなか切り出しにくいものです。しかし、「争族」を防ぐためには、元気なうちに話し合うことが何より大切です。

話し合いのポイント
・財産の全体像(不動産、預貯金、株式など)
・誰に何を残したいか
・介護や葬儀の希望
・相続税の試算

ステップ2:専門家に相談する

遺言書は「書けばいい」というものではありません。法的要件を満たし、後のトラブルを防ぐためには、専門家のサポートが不可欠です。

司法書士に相談するメリット
・法的に有効な遺言書の作成支援
・相続登記や名義変更の手続きまで一貫サポート
・家族信託など、遺言以外の選択肢の提案
・遺言執行者としての就任

ステップ3:定期的な見直しを

遺言書は一度作ったら終わりではありません。財産状況や家族関係の変化に応じて、定期的に見直すことが重要です。


まとめ:法改正を「想いを残すきっかけ」に

今回の民法改正は、単なる「手続きの簡略化」ではありません。

高齢化が進む日本社会において、より多くの方が自分の想いを次世代に残せる環境を整えるという、大きな意義を持つ改正です。

80代のご両親をお持ちの40代の皆さん、この機会にぜひ「もしもの時」について家族で話し合ってみてください。

そして、遺言書作成をお考えの際は、ぜひお近くの司法書士にご相談ください。私たち専門家は、皆さまの想いを法的にしっかりとカタチにし、安心して次の世代へつなげるお手伝いをいたします。

元記事はこちら
https://news.yahoo.co.jp/articles/4d93a364e3464eda38685f9238b84c008f773555


執筆者プロフィール
相続遺言専門司法書士。15年以上にわたり、数百件の相続・遺言案件に携わる。特に「争族」を防ぐための生前対策に力を入れ、家族の想いをつなぐサポートを行っている。


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